「My Macrobiotic Life」今日、口にしたものが 明日の自分を、社会を作る

クッキングスクール リマ マスターコース修了生  田嶋 友香子

 

病気の克服

 

幼い頃から大きな病気をしたこともなく、風邪もほとんどひかず、健康に自信があった私でしたが、高校一年生のときに腎臓病を患いました。学校の健康診断でたんぱく尿、血尿に陽性の反応が出たため、病院で精密検査を受けた結果はIgA腎症( 慢性腎炎)。その時すでに病気の進行度合いは4段階中の3段階目で、「高リスク群( 透析に至るリスクが高いもの)」であり、すぐにステロイド治療を開始しました。1年間続けましたが、たんぱく尿・血尿は陽性のままで、ほとんど効果は見られませんでした。当時、高校生の私には、将来は人工透析の可能性があるといわれても想像がつかず、毎日薬を飲む必要があることや、激しい運動を禁止され、体育の授業も部活も友だちと同じようにできないことが何よりつらかったです。目に見えない、痛くもない腎臓よりも、ステロイドの副作用で顔がむくんでニキビができることのほうが恥ずかしく、小顔ローラーやニキビに効く化粧水を探してばかりいました。そんな私より母のほうが治療に必死で、有名な先生の病院に行ったり、インターネットで腎臓に良いと噂の変なサプリメントを飲まされたりしました。母が見つけてきて、たくさん試した中のひとつがマクロビオティックでした。
 

母がクッキングスクールリマに通い勉強を始めた一方、当時の私は「陰陽なんて言ってるけど、これだけ科学が進んだ時代にいつの話をしているのだろう?」と思っていました。それでも母に言われるがまま玄米菜食を続けたところ、一年後には尿中にたんぱくも血液も検出されなくなり、今後悪化する可能性も少ないと診断結果が出ました。
 

数値として結果に出てもなお、当時の私は「陰陽なんて宗教みたいなもの」と自分に言い聞かせ、頑なに信用しませんでしたが、この頃にマクロビオティックな食生活を続けたからこそ、今の私があるのだと思います。

 

 

体の声を聴く
 
その後大学へ進学し、一人暮らしを始めました、友人と外食に行くことが多かったのですが、時々自炊も始めました。ネットでレシピ検索するとき、なんとなくマクロビオティックのレシピサイトを検索することが多いことに気付きました。母から「陰陽、一物全体が大事」と聞かされても、「興味ない。信用してない」と言って反発してはいましたが、気持ちより体が正直で、マクロビオティックな食事を食べたくなっていたようです。そのことに気付いてからは、素直に体の声に耳を傾けることにしました。
 
私はやはり、科学は正しいし物理法則が正しいと思います。「陰と陽が引き合う」「陰性が極まると陽性になる」と言われても「何それ? 万有引力は質量の積に比例するものでしょ?」と今でも思っています。陰陽でとらえるマクロビオティックを科学的に正しいと証明することは難しいと思います。
 
ただ、現象を解明することを目的とする科学とは違い、個人の体質や体調、感情までも含めた大きな視点で考えるマクロビオティックの優しい考え方が好きです。
 
それからというもの、マクロビオティックカフェに行ったり、料理教室や断食セミナーに参加しながら、その魅力にどんどんはまっていきました。カフェやセミナーで仲良くなった人の中には今でも連絡を取っている人もいます。大学の友だちはマクロビオティックという言葉を聞いたことがない人ばかりだったため、カフェやセミナーで共通の趣味を持つ同世代の方と出会えることが楽しみでした。

 

 

Mealinkのメンバーと一緒に

 
 
選択肢のひとつとして
 
現在は、大学生時代にマクロビオティックのカフェで出会った友人が代表を務める一般社団法人「Mealink 」で「今日、口にしたものが明日の自分を、社会を作る」をテーマに、10~20代の
同世代の方を対象に食の大切さを発信する活動をしています。
 
食べたものが自分の体になることは多くの人が認識していても、健康のための食生活を実行できている人は少ないと思います。友だちとのケーキバイキングや飲み会も楽しいけれど、自分のため、大切な人のための食を選択できる人が増えて欲しいと思っています。
 
マクロビオティックの考えが好きですが、正しいかは分かりません。ただ、病気になってしまうと当たり前と思っていたことができなくなり、できることの選択肢が減ってしまうことは知っています。
 
私はマクロビオティックと出合って10年ほどになり、マスターコースも卒業しましたが、あまり真面目な生徒ではなかったです。マクロビオティックの食事も大好きですが、高校や大学の友だちと外食して楽しくお喋りすることも大好きなので、受講中も極陰性、極陽性といわれるものを食べていました。それでもマクロビオティックを始めてバランスの取り方が分かっているからか、大きく体調を崩したことはありません。
 
病気になる前に、あなたとあなたの大切な人がずっと健康でいるための選択肢のひとつとしてマクロビオティックを広めていきたいです。

 

田嶋 友香子 / たじま ゆかこ

クッキングスクール リマ マスターコース修了(2017年秋期)。出産後、食養の本と出合いマクロビオティックを学ぶ。料理教室をはじめ、自身の経験をもとに食養の大切さを広めている。

 
 
 
 

月刊マクロビオティック 2018年7月号(970号)より

マクロビオティックとその料理法に関するホットな情報、健康と美を創り、生命をはぐくむための食と、その知識のご紹介、などなど・・・。あなたの人生を豊かにする情報が毎号満載です。日本CI協会で行っている料理教室や講座などのお知らせもご案内しています。

(本体価格600円+税) 発行元:日本CI協会

 

「月刊マクロビオティック」ご購読はこちら