「My Macrobiotic Life」今ここにあるものを生かす感性を大切にしよう

クッキングスクール リマ マスターコース修了生  関根 枝里子
 
彷徨う日々

  

地元の自然食品店をよく利用しています

地元の自然食品店をよく利用しています。もともとは、ワールドワイドの環境保護活動家になりたくて、環境に造詣の深い社長の下、雑誌を作る仕事に就きました。けれど3年で挫折。転職して、今は事務職に就いています。
 
健康な体に恵まれ、食いしん坊で何でもモリモリ食べる子でしたが、「体に悪そうなものはあまり食べたくない」と本能的に感じていて、食品添加物の存在を知ると、「そういうものはなるべく避けたいなぁ」と子ども心に思っていました。

 

小学生の頃に「自然を守らなくては!」という意識が芽生え、「自然に負荷をかけない生き方=自然に寄り添う暮らし」への憧れにも似た感情がずっと心の奥底にありました。

 

30代に入る頃、これまで生きてきた中でボタンを掛け違えたまま蓋をしてきたものが一気に爆発し、「なりたい自分」と「生きていきたい場所」を求め、彷徨う日々が始まりました。農家に弟子入りしようと飛び込みでお願いをしたこともありましたが、「逃げていたらどこに行っても同じだよ」と図星を指され、「その通りだな」と思う気持ちと「じゃあどうすればいいの?」と反発する気持ちの間で行ったり来たりしていました。

 

そんなとき、友だちに紹介された方から「ドイツで暮らそう」と誘われ、大きく揺れました。「一度死んだつもりでドイツで生まれ変わろう」と本気で考えました。でも、今の私には何の武器( 取り柄)もない。何か身につけてから行こう。こうして辿り着いたのがクッキングスクール リマでした。

 

海外生活への誘い
 

お弁当は至ってシンプルです。

お弁当は至ってシンプルです

マクロビオティックを耳にしたことはありましたが、「特別な人たちの領域」「肩の力が抜けた素敵な人たちが選ぶ食生活」というイメージがありました。なぜそう思っていたのか。私の憧れる女性は、自然体でマクロビオティック的生活(?)を取り入れているような方が多かったのです。
 
海外逃亡を果たすため、夏期集中のベーシックⅠコースから通い始めました。ついていくのに必死で、包丁さばきもおおざっぱ。参加していること自体なんだか申し訳ない気持ちになることも。ベーシックⅡ以降は週末クラスに通いました。金曜の夜に仕事が終わってから夜行バスに乗り約6時間、日曜のクラスが終わると再び高速バスに乗って帰る。でもやっぱり眠くって、途中から新幹線に切り替えました。
 
同時進行で、両親に海外逃亡計画を表明したところ大喧嘩になりました。初の臨時家族会議が開かれ( 笑)、それはもう大きな毒出し祭りのようでした。一方、ドイツも再訪しましたが、不思議なことに以前ほど魅力を感じなくなっていました。良質の玄米や発酵食品、日本では簡単に手に入る食材が高価であったり手に入りにくかったりという現実が気になりだしたのです。日本の食文化の素晴らしさを再認識していたときだったので、食文化の異なる海外での日常生活は、私には耐えられないだろうと理解しました。様々なわだかまりが解けたこともあり、結果、ドイツで暮らすことをやめましたが、料理教室へ通うことはやめませんでした。学ぶことに喜びを感じていましたし、魅力的な先生方や教室を通して知り合った友人たちとの交流も大きかったと思います。

 

教室の後、仲間とのおしゃべりが楽しみでした。

教室の後、仲間とのおしゃべりが楽しみでした

 

学ぶ喜び
 

教室で出会った友人とドイツ旅行へも行きました。

教室で出会った友人とドイツ旅行へも行きました

あるとき、故・勝又会長の講義で、暮らしの中の陰と陽の例を挙げ、私たちは自然に生かされているというお話がありました。その長い長いお話の中でふと腑に落ちる瞬間がありました。憧れていた「自然な暮らし」は、「ピーターラビットのいるような田舎へ行かねばならぬ」とかそういう問題じゃないということがわかりました。もともとは、世界中のどこでも生きていける技を身につけたくて始めたマクロビオティックでしたが、どこにいたって自然に生かされているし、自然に寄り添う暮らしはできるし、今ここにあるものを生かす感性を大切にしようと気づかされました。
 
マクロビオティックという扉を通して、自然環境、食べるもの、触れるもの、自分を取り巻くすべての物事との関わり方や選択思考が整えられたのではないかと思います。
 
家族や友人に料理を作ったり話をすることはありますが、お店やイベントで料理を振る舞うような活動はしていません。自分を窮屈にするこだわりは持ちたくないし、出していただいた食事はできれば美味しくいただきたい。食の大切さを学んだからこそ、制限ではなく、食を豊かにするための選択の指針として、今後もマクロビオティックの理解を深めていきたいと思います。食事の内容だけではなく、人とのつながりやその場の雰囲気も含めて、中庸でありたいと思います。
 
私にとっては、教室を通して身についたもの、頼もしい先生方や友人との交流が財産です。今は、これまでに学んできたことを家庭に生かせる母になりたいと思います。そんな未来が、今からとっても楽しみです!
 
関根 枝里子 / せきね えりこ
クッキングスクール リマ マスターコース修了(2018年春期試作会優秀賞受賞)。生きる知恵を身につけたくて料理教室に通い始めました。ここでの学びを、上手に子育てに生かせる母になることが次の目標です。

 

 

 

月刊マクロビオティック 2018年9月号(972号)より

マクロビオティックとその料理法に関するホットな情報、健康と美を創り、生命をはぐくむための食と、その知識のご紹介、などなど・・・。あなたの人生を豊かにする情報が毎号満載です。日本CI協会で行っている料理教室や講座などのお知らせもご案内しています。
(本体価格600円+税) 発行元:日本CI協会

 

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