「My Macrobiotic Life」マクロビオティックっち 知っちょ〜ん? 私の健康を気遣ってくれた一言

 

アドバンスコース修了生 原口 佐和子

 
栄養士から飲食業へ

 

ニュージーランド・クライストチャーチ

ニュージーランド・クライストチャーチ

私の幼少期は両親が共働きで、母が看護師の交代勤務ということもあり、近くに住む祖母と一緒に五右衛門風呂の火の番をしながら、餅や銀杏、ピーナッツなどを網製の炒り篭で分けてもらうのが常でした。学校に上がると、ハイカラな祖母が宮崎から来て同居し、2人で食卓に向き合って豆剥き、フキの筋取りなどの台所仕事をしていました。 5時の時報とともに「テレビつけないえ!」という祖母の声。そうです、お相撲です!当時は千代の富士全盛期で、食卓に転がる豆を追いながら歓声を上げていました。そして近所には鶏卵場や乳牛を飼育する家もあり、一升瓶を抱え、牛乳をもらうのも日常でした。
 
料理好きに育った私は、母の助言もあって栄養士の道を選びました。しかし、食物栄養科を卒業するも、実習の病院で数字を追いかけた食事指導、プラスチック製の器を眺めては「病気を治すとは何か?」との迷いから飲食業へ進むことにしました。 飲食店の方が何倍も人を喜ばせることができることを体験し、いろいろなところで働いているうちに、何故か赤道を越えてニュージーランドに流れ着きました。ニュージーランドは年中乾燥しているので、冷え性で乾燥肌な私の肌は粉を吹き、痒みを伴い、冬にはしもやけのような症状になりました。シャワーが主流のこの国でお風呂に入ることも出来ず、体重は7㎏減り、そしてタイトルの彼女の言葉へとつながります。

 

クッキングスクール リマへ
 
姉妹のように育ってきた従姉妹からのこの一言が、私の「マクロビオ ティック」との出会いとなりました。私は学生時代、特技や得意科目もありませんでしたが、好奇心が旺盛で、常に何か新しい物を試したい性格だったので、彼女のこの言葉に十分に興味をそそられました。
 
始めは彼女の送ってくれるレシピを見ながら勉強をしました。幸い職場はレストランの厨房ですので、調理をすることは容易でしたし、昔から海藻類が好きで、日本からはいつもヒジキやワカメを送られていたので手元にありました。そもそも身土不二の大切さは私自身の幼少期の食生活から理解していたのですが、じっくり学びたくて2014年秋にクッキングスクール リマのベーシックⅠコースを受講しました。集中講座もあったのですが、基本が大切だと思い、通常コースでじっくり学びました。クラスの仲間たちとの時間も大変実り多く、多くの出会いを得ました。また、チネイザンとの縁もいただきました。 2018年夏期のベー シックⅡとアドバンス集中講座受講時には、講師や助手で活躍されている方との嬉しい再会もできました。

 

夏のマクロビオティック寿司プレート

夏のマクロビオティック寿司プレート

 
小さな平和活動
 
純粋な好奇心から始まった私のマクロビオティックの旅。飲食業をしていると本当に様々な人に出会います。それは食という、人の暮らしから切っても切れない大切な行為を生業としているからに他ならず、作り手として「もう二度とこの瞬間に戻ることはないのだ」と、常に感謝と喜びを持って自身の心を平穏に意識しながら日々、マクロビオティック料理を作っています。
 
お客様に「あなたの作る料理が本当においしいのよ」と、お褒めの言葉をいただくと、その方の心を平和にする手助けができたように感じ、喜びでいっぱいになります。「有難う」と言う気持ちと、それを受け取る温かな気持ちを一人でも多くの方に届けることが、極論ではありますが、小さな私の小さな Sushi 屋が出来る小さな平和活動だと思っています。
 
「私たちは豊かになるために生まれたのではない。幸せになるために生まれてきた」。マクロビオティックの思想とはここに通じると思うのです。
 
これらの学びの中で、常々リマでは単に調理技術を学んでいるのではなく、料理という技を通し、心の平和を招き、幸せと健康をつくることを学んでいるのだと再認識しています。自身の幼少期の身土不二から学んだことは、今でも常に原点に立ち戻り、その贅沢さと平和は何よりも幸せに縁どられ、歳を重ね、場所が変わってもそれは常に新たな発見をもたらしてくれているような気がします。そして、今後もその気付きを与え続けてくれる存在として リマとその仲間たちの存在が大きい のではないかと感じています。
 

Sushi HANA
https://www.facebook.com/naylandsumner
 
原口 佐和子/ はらぐち さわこ
クッキングスクール リマ アドバンスコース修了 (2018年夏期集中)。大分県大分市出身、四十路、ニュージーランド南島在住。小さなSushi屋「Sushi HANA」を経営。未だ大奮闘中ではありますが、ようやく楽しむこと、感謝や笑顔の意味をじっくりと感じながら日々営業出来るようになってきました。
 

月刊マクロビオティック 2019年2月号(977号)より
 
マクロビオティックとその料理法に関するホットな情報、健康と美を創り、生命をはぐくむための食と、その知識のご紹介、などなど・・・。あなたの人生を豊かにする情報が毎号満載です。日本CI協会で行っている料理教室や講座などのお知らせもご案内しています。
 
(本体価格600円+税) 発行元:日本CI協会

 

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