「My Macrobiotic Life」ひとりの気付きが世界を変える


 

マスターコース修了 ファー 直子

 
 
海外へのきっかけ
 
子どもの頃から「なぜ人は生まれてくるのだろう? 何をするために生まれてきたんだろう?」などとよく考えていました。その頃「将来は美容師さんになろう」と思い、高校在学中から通信教育で美容を学び、その後専門学校を経てメイクアップアーティストとして働き始めました。そんな中、外見の美しさと内面について思い悩み、一度美容の世界を離れてみることにしました。
 
18歳から夜は地元鎌倉のブリティッシュパブで働きながらたくさんの外国人のお客さんと友だちになりました。「いろんな国に行って自分の目で見てごらん。世界ってもっと広いよ」と彼らはよく言っていました。そこで20歳の頃「よし! 日本を出てみよう!」と決めたのでした。英語が話せなかった私は、一緒に働いていた先輩から多くの影響を受けました。彼は「お客さんには笑顔で話しかけろ。知らない人と話すことで知らないことを学べて楽しいぞ。行くなら英語を学びに行くんじゃなくやりたいことを英語で学べ」と言ってくれました。当時パブの常連だった今の主人と付き合うようになり、その2年後に興味のあることを学ぼうと思い立ち、共にイギリスに渡りました。
 
夢にまで見ていた外国生活に浮かれていた私は、たちまちノックダウンされることになります。相手の言ってることが全くわからない! 最初の年はほぼ毎日悔し泣き。強気で自信満々だった自分が崩壊した経験でした。イギリスでは多国籍な人々がそれぞれの見識で主張し合います。周囲に合わせることが良しとされる国で育った私。自分の意見を言わないと自分が無くなってしまうという状況の中、やがて下手な英語で自己主張できるようになってきました。生きるのに必死だったのです。
 
話せるようになって感じたことは、言葉はお互いが分かり合おうとする手段に過ぎないと云うこと。興味を共有する人と心が通じて分かり合えればそれでいいと。

 


リマで共に学んだ友人たち

 
 
マクロビオティックとの出会い
 
主人の仕事の都合でアムステルダムに移住することになり、マッサージ師として働きました。その頃当時の上司に誘われクシインスティテュートのレッスンに数回通いましたが、そのときは特に印象的なこともなく終わってしまいました。
 
2013年に再び日本に住む機会を得て、次男の学校のママ友からマクロビオティックのことを聞きました。長女の出産後だったので一気に興味を惹かれ、調べてみたら近くにクッキングスクール リマがあると分かり、ベーシックⅠコースを申し込みました。そこではまず玄米とお味噌汁の作り方から教わりました。無理せず楽しく長く続けられることが大切だと思い取り組みました。数ヵ月後、身体の変化に気が付きました。大のチョコ好きだった私がある日ふと「あれ?チョコレート食べてない」と気付きました。これは確実に玄米とお味噌汁のパワーに違いない!

 


ヨガ仲間と一緒に

 
 
ひとりの気付きが大きなチカラに
 
リマに通い始めてから、環境汚染、温暖化、ゴミ問題などが自然と意識に入ってくるようになりました。友人から「プラスチックオーシャン」という映画を勧められ観てみると、動物たちがプラスチックゴミによって命を脅かされているという内容でした。この映画を見て大変ショックを受けた私は小さなことでも自分に出来ることはないか? という思いが高まり、行動に移すことにしました。
 
以前、スーパーでマネージャーをされていた方と「プラスチックの袋は要らない、皆がマイバッグを持って来れば済むことなのにね」とよく話していたので、彼との話し合いでプラスチック&紙袋の有料化を決めたところ、現在では60%のお客様がマイ バッグで買い物に来てくださるようになったそうです。ワンユーズ(一度きりの使用)について皆がどう気付き、考えるようになるのか。カフェなどで「マグカップに入れてください。袋は要りません」と自分から頼めば気持ちよくそうしてくれるだろう。でも、こちらから何も言わなければそのままです。お願いしてみると呆気に取られるほど簡単なことだと気付きました。ワンユースのゴミたちは一体どこに行ってしまうのか? マイボトルを使えばゴミは出ないのです。
 
映画では「今がターニングポイントだ」と訴えていました。私には世界を一気に変えることはできない。しかし「気付き」が起こり、それが友だちや家族に広がり皆に広まっていったなら…。ひとりの力が大きな力に繋がっていくことを実感した出来事でした。

 
 
リマでの時間はオアシス
 
リマのクラスに行けばみんなの笑顔に会える。週一回のクラスが私にとってとても大切なリセットの時間となりました。心を落ち着かせて美味しいお料理を作っていただく。リマでの時間は私のオアシスでした。今では人と人との繋がりを大切にしたい思いでいっぱいです。
 
主人の仕事の事情でまたイギリスに移住することになりました。新たな地でのマクロビオティック、ビーガン、ベジタリアン事情を楽しんでいきたいと思います。

 
 
ファー 直子/ふぁー なおこ
 
クッキングスクール リマ マスターコース修了。イギリス在住。幼少期から美容界に興味を持ち、ヘアーメイクアップアーティストの道へ進む。その後、イギリスでリフレクソロジーなどのマッサージを学び、マッサージ師としてアムステルダムで働く。ヨガを長年学び、マクロビオティックを無理せず楽しく日々の生活に取り入れながら生活中。環境問題、温暖化ゴミ問題の課題に対し自分に出来ることを少しずつ実行している。今後はイギリスでの新生活の中で梅の木を栽培して梅干しを作りたいと考えている。
 

月刊マクロビオティック2020年2月号
月刊マクロビオティック 2020年2月号(989号)より
 
マクロビオティックとその料理法に関するホットな情報、健康と美を創り、生命をはぐくむための食と、その知識のご紹介、などなど・・・。あなたの人生を豊かにする情報が毎号満載です。日本CI協会で行っている料理教室や講座などのお知らせもご案内しています。
 
(本体価格600円+税) 発行元:日本CI協会

 

「月刊マクロビオティック」ご購読はこちら