Macrobiotic
まずは始めてみよう
まずは難しく考えず、できることから始めてみるのがおすすめです。マクロビオティックって窮屈で大変!と思わないでください。実は、マクロビオティックでは絶対食べてはいけないものはないのです。要はバランス。食べ物の陰陽調和を考えればOKです。
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マクロビオティックの本質は
いただきますという感謝の気持ちが
込められています食べ物の命で、私たちの命を支えていただいているという感謝の心が、マクロビオティックのベースにあるのです。日本人が食事のときに言う「いただきます」は、食べ物に対する感謝の気持ちはもちろん、食べ物を育ててくれた人、運んでくれた人、調理してくれた人、すべてに対する感謝の気持ちが込められているのでしょう。日本人のDNAに刻み込まれた「いただきます」という言葉は自然への畏敬を根底にした誇るべき精神文化の表れではないでしょうか。マクロビオティックの源流はそのような日本の文化にあるのです。
よく噛んで味わってみよう
普段、ゆっくり味わいながら食事していますか? テレビを観ながら、あるいは時間に追われるなど、ほかのことに気をとられていると味覚は鈍感になり、刺激のある味を求めるようになっていきます。逆にゆっくり味わって食べると、自然に味覚が鋭敏になって素材本来の微妙な味わいがわかるようになり、それとともに自分の体が求めるものにも鋭敏になるのです。これがマクロビオティック実践のスタート。そして、よく味ためには「よく噛む」ことが基本になります。食べ物は消化され、腸で栄養として吸収されます。いくらバランスの良い玄米食をしていても、栄養をきちんと吸収できなければ、何の意味もありません。まずは普段の食事を一口30回噛むことから始めましょう。そして時間のあるときには60回以上噛んでよーく味わってみてください。一口食べたら箸を置くのが、よく噛むためのコツです。
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ごはん(主食)を変えてみよう
玄米を蒔けば芽が出ます。玄米は生きており、次世代を生む生命力を持っているということ。精白されていない穀物はみな、発芽に必要な栄養素をすべて含み、完全にバランスのとれた素晴らしい食べ物です。玄米にはエネルギー源になるデンプン質や、良質のタンパク質、胚芽には各種ビタミン、皮は食物繊維として有効なほか、放射性物質など有害物質の排泄を助けるフィチン酸や、精神を安定させる働きのある成分も含まれます。玄米は丸ごと食べるから栄養バランスがとてもよいのです。
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ヒトの歯の種類と穀物の関係
食べ物を噛んで食べるには歯が必要です。ヒトの歯は成人の場合、全部で32本あります。うち臼歯が大小あわせて20本、切歯(前歯)が8本、犬歯4本となっています。穀類をかみつぶすための臼歯が全体の5/8で半分強。1/4が野菜や海藻を噛み切る切歯(前歯)、1/8が肉や魚を噛み切る犬歯となっており、これは人類がはるか遠い昔からその割合で食べてきた結果といえましょう。ヒトの食事は「半分以上が穀類、次に野菜、肉や魚は少量」が自然の理にかなっていると言えます。
動物性食品は控えるのが原則ですが…
「マクロビオティックって肉や卵、乳製品など動物性食品はダメだからとてもつらそう」と思っているひとが多いのですが、それは誤解です。動物性食品を我慢しすぎてストレスになることは体にあまり良いものではありませんし、食事を楽しむことはとても大切です。特に大きな病気をお持ちでない方は、とりあえずは今までよりもちょっぴり動物性食品を減らしてみようか、という程度でじゅうぶんです。動物性食品には肉類、乳製品、卵などいろいろありますが、まずは脂を多く含む肉類とバターなどの動物性油脂を減らしてみましょう。
たんぱく質は植物から摂ろう
長い人類の歴史の中で、動物性食品からたんぱく質を摂るようになったのはつい最近、ここ100年くらいのこと。それまでは植物からたんぱく質を摂ってきたのです。大豆は「畑の肉」と言われるくらい、良質なたんぱく質が豊富に含まれますが、他にもたんぱく質をたくさん含む豆類は多いのです。また、玄米に含まれるたんぱく質は豊富ですが、リジンという必須アミノ酸が不足しています。しかし、大豆のたんぱく質はリジンが豊富です。玄米ごはんに味噌汁を添えると、たんぱく質はパーフェクト。動物性食品を食べなくても大丈夫なのです。
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白砂糖は控えましょう
甘くておいしいスイーツやふだんの料理に欠かせない砂糖。しかし、白砂糖は調味料や食品というよりも化学物質。白砂糖の表示を見ると、賞味期限はありません。極限まで精製されて純度が高いため、傷む心配がないのです。私たちが口にする化学物質の中で、一番多いのが白砂糖です。仮に白砂糖がなくなったら、世の中の病人の8割がいなくなるだろうといわれるほど、その害は大きいと思われます。白砂糖は少しずつ減らしていくようにしましょう。
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自然の甘みを楽しもう
マクロビオティックでは甘味を否定しているわけではありません。甘味は人が本能的に好む味覚です。未精製の黒糖や米あめ、麦あめ、メープルシロップ、甘酒などを利用する、野菜やいも類の持つ甘さを生かすことで、充分甘味を楽しめます。また玄米など穀物をよく噛むと、唾液中の消化酵素がデンプンを糖に変えて甘みが出、味覚が満足します。そのため玄米食にすると、以前より甘いものが欲しくなくなります。
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肉や脂を食べたら...
肉や脂を食べるときにはこんな食品でバランスをとりましょう。