マクロビオティック クッキングスクールリマ

2023年9月期 修了記念寄稿

アドバンスⅡ 修了 坂本 竜哉

私に親和するもの

 マクロビに出会う前、料理の道を志していた私は調理師学校に通っていました。調理が好きで入った道なのですが、なんだか違和感がありました。好きは好きなのですが、何となく合わないような感覚です。そんなときにふと出会ったのがリマの料理教室でした。体験レッスンのとき、玄米を一粒も無駄にしない姿勢を目にして、「これだ!」と、私はこの道を進みたいと心から思いました。
 リマの料理教室に通うことは私にとって癒しの時間でした。食材や全てのものに対する謙虚な気持ち、おいしくて身体に優しい食事、リマの講座がある週は楽しみでした。食生活を改めるようになると体質が変わっていきました。まず初めに、はっきりと変化がわかったのは日中の眠気が減ったことです。以前は学校の座学中や通学の電車の中で寝てしまっていました。砂糖や動物食を控えるなど、健康的な食生活に改めたところ、日中に寝て
しまうことはほとんど無くなり、以前より集中力が増して勉強にも身が入り、電車の中でも本を読むようになりました。他にも、長年悩みだったふけが出なくなったり、体臭が和らいだり、太り気味から適正体重になったり……様々なことが起こりました。性格も変わりました。以前の私は、カレンダーの空いてる日を見つけると無理にでも埋めるなどして動き回ったり、ゲームセンターに入り浸ったり、常に焦っていて落ち着きがなく、刺激を求めていました。それが今では全く変わり、休みの日は予定を入れずにぼーっとしたり、自然の中でゆっくり過ごすことが好きになりました。ゲームセンターのような刺激が多い場所にいるのがむしろ苦痛になり、行かなくなりました。本当は私はこれが心地良かったのだな、と思います。
 マクロビの食生活をしていくために苦労もありました。マクロビ食を普段から摂ることが難しかったです。というのも私は実家暮らしだったのですが、実家はごく一般的な家庭なので食卓に並ぶのは肉や魚、そして白米です。お菓子も常備していていました。マクロビの食事のことを説明してもなかなか受け入れてもらえませんでした。私は学生だったことと、休みを埋める性格で多忙だったこともあり自炊もできず。なので私は外食ではなる
べく野菜を多めに食べるようにしたり、お菓子を控えたり、時にはレトルトの玄米や自然食の弁当を頼りました。生活の中でマクロビオティックを出来る範囲で、本当に少しずつの実践となりました。少しずつでも体調や体質が変わっていったので、それを励みに実践しづらい中でも続けてこられました。マクロビ食は私の身体に合っています。
 陰陽の考え方はリマで初めて知り、今ではすっかり様々な物事を陰陽で考えています。人も物も全てそれぞれ違っていることを楽しむことができるようにもなりました。陰陽統合となるように、なるべく中庸な穏やかさで、広い心で平和な生活を心掛けていきます。
 リマはひとまず修了となりますが、私の生活や哲学には、今後もマクロビオティックが活き続けると思います。引き続き料理と哲学に磨きをかけていきます。


<修了記念レシピ>

春巻き

にんじんの塩蒸煮をリマで学んだときに美味しさに驚き、にんじんを使ったメニューにしたいと考えて、このメニューにしました。小松菜や干し椎茸の醤油締めも調理のポイントです。


坂本 竜哉

神奈川県在住。
調理師学校を卒業後、保育園の調理員として勤める。

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