マクロビオティック クッキングスクールリマ

2023年9月期 修了記念寄稿

アドバンスⅡ 修了 M.T

健康について考えた時間

マクロビオティックと出会ったきっかけは、12年前、夫の肝硬変・病気治療のためでした。医者にも見放された状況で食養の方にお会いすることができ、その方の指示する食事と手当で夫が回復。無事健康を取り戻し数年は継続していたのですが、数年前から継続できなくなり、令和4年1月に直腸癌ステージ3が発覚。緊急手術になりました。ここで、生活を変えなければ夫の癌を克服できないと悟り、夫の健康を取り戻す為、再び、マクロビオティックの食事と向き合おうと決心しました。そして、前回のようにたちぎれしないためにはどうしたらいいのか?を考えました。病気を克服する為に食事制限を設けることは、夫のストレスを増やす事につながるであろうと予想されました。マクロビオティックの食事が美味しければ、楽しく過ごせるのではないか?そうするには、料理のレパートリーを増やすことが必要ではないか?という考えに至りました。また、以前料理はマクロビオティックの食事を作っていた妹に聞いていたので、今回、“基本”も学びたいと思いました。
そして、CI協会の主催の講義に参加した時、体験レッスンがあることを知って受けたのですが、その時食べた3品が美味しく、初めて食べる料理でした。帰宅後、家にあった材料で1品を作ってみました。夫にも喜ばれ、リマ教室への期待がより高まりました。
現在、消化力が落ちていて食欲があまりない夫も、習った料理は、食が進む傾向にあります。繰り返し作っている料理は、レシピを見なくても作れるようになってきたので、徐々に自分の料理になるようレパートリーを増やしていきたいです。
保育士の仕事をしているのですが、マクロビオティックの料理は、子育てと似ていると思いました。子育ては、目をかけ・手をかけ・声をかけ…と時間を費やすことで、子どもがすくすくと育っていきます。
マクロビオティックの工程は細かく、時間をかけて作るものが多いです。でも、人は、食べ物で作られる存在なので、“健康”は、手をかけることで維持ができるものだと思いました。特に“鉄火みそ”の工程にびっくりしましたが、込められた思いを知ることができ納得しました。
料理によっては、教室の友がいるからこそ作ることができたものがありましたが、家では、夫にも協力してもらって自分だけの体験で終わらないようにしていきたいと思いました。
また、基本食がある事や、野菜の切り方、陰・陽をみて素材や炒める順番や蒸す・炒めるなどの料理方法を変えていくことなど、本当に学びが多かったです。
最後に、この学びを家族だけでなく、将来を担う子ども達にも一役かいたいとも思いました。日々接している子ども達の健康・食生活の乱れが気になっています。
冷たく甘くて脂が多い“アイス”が好きな子が多く、嗜好品が中心になっている子がいたり、体調が悪くなれば、小児科に通院し薬の服用が定番になっている状況に、危機感を感じながら何もできないでいる自分がもどかしいです。でもまずは、職場の同僚に話をしたり、椎茸と昆布の佃煮(夫の食養で干し椎茸の汁を飲ませているので椎茸が大量にあります)を食べてもらい、微力ながら“食の大切さ”を広めていきたいと思います。


<修了記念レシピ>

香りたつキンピラ

12年前夫が肝硬変で倒れた時、最初に妹から教わったのがこの料理でした。

初めて食べた時、甘くないきんぴらにびっくりしました。醬油ベースの味付け。でも、生姜汁をかけると味が一変し、香りとともに食がすすんだのを記憶しています。途中、マクロビオティックの料理から離れてしまっても、このきんぴらだけはずーっと続けて作ってきました。

森先生からのお言葉で、これは数十年前に作られていたことがわかりましたが、私としてはこんなきんぴらもあることを知って頂きたくてこの料理を選びました。


M.T

神奈川県横浜市在住。
昭和60年より保育園、保育士として勤務。現在も現役で勤務。

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