2023年5月期 修了記念寄稿
アドバンスⅡ 修了 大野 玲恵
マクロビとの出会い、そして生かされていることへの感謝
それは私が高校生くらいの頃、もう亡くなった祖母が乳がんを患ったことをきっかけに、玄米食は我が実家にやってきた。大学生のときに実家を離れて寮生活していたときにも、圧力鍋で玄米を炊いていた。海外留学やら結婚やらで一旦玄米食から遠のいていたが、私の転職の為に或る国家試験の準備をするに当たって、夫と二人で食事を見直すことになり、玄米食はまた我が家に戻ってくることになった。それから22年間、子どもたちも、体調を見ながら玄米を食してきた。こうやって何となく続けてはいたものの、きちんと学んだことはなかったのである。
コロナ禍2年目の令和3年、再びスポーツジムに通いだした私を待っていたそのパーソナル・トレーナーは、この料理教室の卒業生。「運動もいいけど、その前に食事が大事なんですよ。」とそのトレーナーに言われたことがきっかけで、マクロビなるものを調べることになった。カタカナ書きだから外国のものかと思っていたら、玄米菜食を中心とするものとわかり、一気に親近感を覚えた。
思い立ったら即行動!令和3年年末に体験レッスンを受けた私は、そのまま令和4年1月期からベーシックⅠコースを受講することにした。実は、料理には自信がなく、それまで料理教室には通ったことはなかったのだが、なぜか迷わず申し込んでしまったのだ。
リマで料理とマクロビの哲学に触れていると、とても心が落ち着き、満たされた感覚になる。陰陽論や、宇宙まで繋がっていく壮大さに心を奪われる。ここは所謂料理教室ではない。マクロビは料理なのではなく、哲学なのだと思う。ここに来ると「You are what you eat.」というフレーズが目に入る。食べ物が身体を作り、そして心を作っていくことを実感する。
そもそも食べることにはあまり興味がなかったのだが、マクロビと出会って、丁寧に作ること、きちんと食することをこつこつと毎日続けてきたことで、明らかに体調がよくなった。肌は白くなり、保水力がアップ、朝の目覚めが良くなった。季節の変わり目に体調を崩すことが減り、風邪を引いても治りが早い。下の娘の花粉症も完治した。
牛乳の代わりに豆乳を飲んでいたのだが、マクロビで豆乳がかなり陰性だと知り、思い切ってやめてみることにした。そうしたら、大好きだったチーズが要らなくなり、魚もいらなくなり、徐々に中庸に向かっている。
今年の1月からは、出勤する日にも玄米のお弁当を持って行くようにしてみたら、さらに心身がとても安定するようになってきた。お弁当ももっとシンプルに考えて良かったのだと気付いた。玄米と、梅干しと、お味噌(職場でお湯を注いでお味噌汁にする)に、作り置きのおかず。お気に入りのおかずは、蒸し人参とひじき蓮根である。
私にとって、食材に触れることは自然に触れること。マクロビ生活で、心身共に癒されている。
マクロビとの出会い、そして 生かされていることに感謝の気持ちでいっぱいである。
<修了記念レシピ>
夏野菜のお味噌汁
暑い夏の時期に食べやすく、水分やミネラルの補給にもなるお味噌汁を考えました。
具材としてはウリ科の冬瓜を使い、暑い時期に必要な栄養と水分の補給、身体の熱を冷やすお味噌汁にしました。
また、夏野菜として普段は生で食べるトマトを使って、爽やかな酸味を加えて、食欲が落ちていても食べやすい味にしました。
大葉は香りづけ、見た目の清々しさ、殺菌作用を期待して使いました。
お好みで、白ごまを散らしても美味しいと思います。
味噌は、基本の合わせ味噌から、夏向きに麦味噌のみとしました。
だしは、基本の合わせだしから、椎茸だしの割合を増やして、少し陰性にしました。
大野 玲恵
神奈川県在住。家族は、夫、娘2人(高2、中2)。
趣味は、ピアノ、ヴァイオリン、ヨガ、読書。